バスケットボールの「パフォーマンス」と「プレー姿勢」は、切っても切り離せない関係で結ばれています。
胸を起こして背中をしっかり使ってプレーできる選手と、背中を丸めて猫背でプレーする選手とでは、パフォーマンスに大きな「差」が生じます。あのコービー・ブライアントも、著書の中で「背中をピンと張り、肩が前方に丸まらないように注意した。」と記しています。
▲コービー・ブライアント著「マンバ・メンタリティー」より
この、「胸を起こした状態で背中を使える」能力は、バスケットボールのスキルアップにおいてはかなり重要な要素です。(育成年代の選手たちを指導していて、強烈に実感しています)
富樫勇樹選手、河村勇輝選手、並里成選手。
いずれも身長が高くないにもかかわらず、日本代表のポイントガードとして活躍している選手たちですが、彼らに共通するのは、「姿勢」が良いことです。試合中のどんな場面でも、胸を起こしたまま、広い視野を保ち、体の遠くでボールを自由に扱う能力に長けています。彼らは早い時期から、理にかなった姿勢でトレーニングを重ねたから、上達も早かったのだろうと推測します。母校 中央大学で一緒だった、五十嵐圭選手が40歳を超えて、今なおBリーグの最前線で活躍しているのも、少年時代に陸上のスプリンター(短距離選手)として培った美しい姿勢があるからだと思っています。
パフォーマンスを向上させる、キレイな姿勢を身につけるためは、とにかく「凡事徹底」です。
凡事徹底
ぼんじてっていー なんでもないような当たり前のことを徹底的に行うこと。
例えば、選手の皆さんが、これから数千回行うであろう、サイドステップをしながら腕を回すウォーミングアップも、背筋を伸ばして「肩甲骨」をしっかり動かすことをぜひ意識してほしいです(下記動画)。
イチロー選手の動的ストレッチもおすすめ
肩甲骨の本来の動きを引き出し、背中の筋肉を使えるようにするトレーニングとしては、イチロー選手がよくやっていた動的ストレッチがおすすめです。仰向けに寝て、片脚を反対側にひねった状態で、ひねった脚と同じ側の腕を床に這わせるように大きく動かします。こうすると、胸を張った状態で肩甲骨が広い範囲でなめらかに動くようになります(下記動画)。
胸を起こして、
背中をダイナミックに使えるように…
日頃の習慣を見直すことから、スター選手たちに近づける気がします。
お読みいただきありがとうございます。
ワンバス
小野 元(おの はじめ)